母親に厳しい娘

「お誕生日おめでとう!」と勘違い電話をかけてきた友人と長電話中、

『なぜ、母親にこんなにひどくあたってしまうんだろう?!』

と彼女がぽつりと呟いた。彼女と彼女の母親は車で10分の距離に住み、週に一回は会い、買い物や食事を一緒にしている仲。夫婦で母親と旅行にいくこともしばしば。ところが、毎回激しく喧嘩をしてしまう。他人には持てる忍耐力が母親に対しては持てず、すぐイライラしてしまってきつい言い方をしてしまうのだと言う。

思わず、
「それ、すごくよくわかる!」

と言ってしまった。別の女友達とも似たような話を以前したが、どうやら、母親と距離が近い娘で、20代後半以降の娘(=母親が50代以上)ににそういう傾向があるようだ。母、娘ともお互いを大切に思っているのだが、娘の母親に対する言葉使いは、相手を思いやることなく、遠慮なく、直接的。母親がすぐに発言を理解してくれなかったり、以前にした話をもう一度されると、イラっとして、「それ、説明するのもう3回目だけれど。」とか、「前にも言ったよね。」とか、「どうしてわかってくれないの?」などと言ってしまうのだ。

私も幾度となく、「どうしてあんな言い方をしてしまったのだろう?」と後悔し、理由を考えてみた。その都度、行きつく答えは、私が余裕が無い時期だったり、母親が年をとってきて頭の回転が遅くなってきているのに、私が以前と同じような理解力を求めていたり、経験を積むことによって変わってきた価値観の違いだったり。

どれもそうだと思うが、子供を持って新たに気付いたのは、母親にとって子供がおそらく唯一自分よりも大切な存在であるだけでなく、唯一すべてを許せる存在だから。子供には何をされても知らず知らずのうちに心が許してしまうのだ。子供は本能的にそれを理解している。そして、そこに意識的にか無意識的にかつけ込んでいるのだ。

将来ミコに「何度も説明させないでよね!」と言われること間違い無しの予感が。。

まずは、自分の母親にたいする態度を改めねば!特に余裕の無い時は要注意!