突発性発疹

一週間前、一歳二ヶ月のミコが生まれて初めて40度近い熱をだした。

顔を真っ赤にして、身をのけぞらせて暴れ、泣きわめく。頭は驚くほど熱い。夜は10数回起きては泣き、ひどい時は何をしても泣き止まない状態。生後1、2ヶ月の頃を思い起こさせた。昼間も起きて一時間するとすぐうとうとし、ほぼずっと寝ている状態。ご飯はちょっとしか食べず、食べムラが激しい。「アクア、アクア!」と何度も言うのでその都度カップを渡すと、がぶがぶと一気に50mlを飲み干す。うんちも緩い。3日間、熱が急激に上下したあと、発疹が体全体(顔以外)にでてきて病名が判明。突発性発疹。予想通りで、安心する。育育辞典によると、多くの乳幼児が初めて出す高熱の原因で、通院は必要なく、家で安静にしなさいとのこと。

高熱中、一つ恐れていたのが「けいれん」。突発性発疹で、高熱の際にけいれんが起きることがあるとのこと。けいれんとは、「乳幼児が熱を出したとき、突然白目をむいて体をつっぱらせたり、体をガクンガクンゆらせたりすること」なんて書いてあって、事前知識を得た時点でおそれおののいていたのだ。

幸いにも、てんかんは起さずに熱は引き、体中に赤いぶつぶつが3日間出た後は、発疹も消え、何事もなかったようにすっかり元気になった。


それにしても、育育辞典は可笑しい。辞典と言いながらかなり著者の意見(オピニオン)が入っているのだ。

てんかんの説明記述後、
「初めてひきつけを見たお母さんやお父さんの多くは、びっくりして救急車を呼んだり、子どもを抱きかかえて病院へ走ったりしますが、それはふつうのことで、はずかしがる必要はありません。」
なんて親を慰めてみたり、

突発性発疹の感染源(=大人)から子どもを遠ざけようとする人がいると述べて、
「まわりの大人からうつされて、免疫を作っていけばよいのです。突発性発疹にかからないですませるにはどうしたらよいか、などとつまらない考えをもたないことです。」
など偉そうに言ってみたりと。


乳児期の育児書はアメリカ、イギリス物に頼っていたが、最近はもっぱら育育辞典。乳幼児の病気の記述を読みながら時々ぷっと笑ってしまう辞典なんて特異だ。「偉そうな」意見も結構参考にしている。