慣れないこと=「円高」

ここ十数年間、先進国の中で(為替で見ると)一番物価の安かった日本。それが、ここ一ヶ月で十数年前の「高い国」の水準に迫ってきた。今や、1ドル=95円、1ユーロ=120円。一年前にカリフォルニアからローマに移ってきたときは1ドル=115円、1ユーロ=165円だった。ドルに対して+20%、ユーロには+30%近い上昇率である。

ことあるごとに非日本人友人に「日本は物価が高いんでしょう?」と言われてきた。その度に「それは90年代半ばの話で、今では先進国で一番安い国よ。マクドナルドのハンバーガーはいくらで、スターバックスのコーヒーはいくらいくらよ。」とその都度説明し、誤った認識を訂正しようとしてきた。やっと周りで正しい為替物価認識が形成されてきたと思っていたところでこの「円高」。私の「円安」感覚を現実にアジャストさせるのにも時間がかかっている。