ミコ、幼稚園入園!

2010年9月20日(月)、ミコ、二歳九ヶ月で初幼稚園登校。ミイちゃんおめでとう!大きくなったね。

幼稚園は、公立、私立、イタリアン、インターナショナル含め10箇所見学し、散々迷った末、私の価値観とミコの反応をベースにH君に相談後、私立のシュタイナー学校(イタリア語)に決めた。残念ながら、ここがいい!と一目惚れした幼稚園はなく、相対評価で決めたところ。子供が、日々楽しく安心して過ごせて、将来幸せな人間になるベースを提供してくれそうな環境を探し求めた。この幼稚園に通うために別の地区に引越しまでしたので、どうか選択ミスでありませんように!という気持ちが当初正直あった。が、通園二週間を終えた今、クラスの様子、ミコの反応と成長を見て、ああ、ここにしてよかったと思っている。


まずは忘れる前に、この幼稚園にした理由を。

1)少人数制
先生2人に対して生徒は一クラス13〜18人。通常イタリアの幼稚園は、公立私立(一部の私立を除く)ともに、一クラス先生1人に対して生徒25人前後、二クラスに1人のアシスタント(子供のトイレや着替えのお世話など)。


2)安全面
外の門から教室まで距離がある。部外者が到達しにくい場所に教室がある。外部へアクセスするドアは常に閉まっている。(←見学した他の幼稚園数カ所では全開したままだった)基本的に小学生以上の大きい子と幼稚園児が同じ廊下を使わず、園庭も別。


3)縦割り制
3〜6歳児の幼児がミックスされて一クラスを構成している。←兄弟姉妹のいない子は、ここで年上の子から遊びを学んだり、年下の子の面倒をみることを学べる。また、同学年の新入生(=一番手間がかかる)の数が少いため、新入生は先生に手間と時間を割いてもらえる。


4)教育方針
まず、先生全員が幼児教育(ルドルフ・シュタイナーの)のコース修了者で教育方針が学校全体を通じて一貫している。(←聞いたところによると、イタリアでは幼児教育者は教育者になるための教育や資格を受ける必要が無く、素人が普通に「先生」をしているケースが少なくないのだとか。)

訪問した学校の中で唯一、園児の下校時刻後、先生と個別にアポを取って保護者と一対一で時間をかけて学校の教育方針を説明してくれたところ。(←他の学校は、学園生活のスケジュール(遊びの内容、時間割など)を園児のいる時間帯に訪問にきた保護者グループに対して説明するというスタイルだった。)シュタイナー教育とはを説くわけでなく、「子供一人一人の成長のスピードと興味を尊重する場」、「自然素材の空間(例:教室の床や家具はすべて木製、幼児の園で着るエプロンは綿製を指定)を提供する」、「子供のリズムを整えることに重きを置いている(決まった時間に決まった出来事を順序だてて、決まった歌を歌いながら行う)」、「いわゆる英才教育のようなことは全く行わない」ということを説明してくれた。←子供が大切にされているところだなという印象を受けた。


5)シュタイナー教育
何冊か本を読んで勉強したり、在園の保護者と話した結果、面白そう、子供が喜びそう、将来的に子供の「幸せ」に繋がる教育を提供してくれそうだという印象を強く持っていた。正直、ルドルフ・シュタイナーの神秘的世界観(魂と身体の関係)を深く理解して感銘を受けているわけではない。ただ、私たちが日本で受けてきたような詰め込み教育では人は真に幸せになるための基盤(自己を理解し、自分の頭で物事を判断し、自立した大人になる)を築くのは難しいとずっと思っていた。

テレビを見せず、小学校に入っても教科書、テスト、数字による評価の無い世界。先生は幼稚園、小中学校ともずっと同じ先生が同じクラス、全教科(一部専門的な音楽を除く)を担当。芸術を重視し、絵や音楽を使って物事を理解する?!ちょっと恐いけれど、面白そう!私もこんな学校で学んでみたかった!ということで試してみることにしたのだった。


反対に、この学校に飛びつかなかった理由も。

1)教室と園庭が狭い!
教室は公立(公立は施設面で恵まれている)の約半分、園庭は5〜10分の1くらいの大きさ。子供がのびのび走り回れる環境ではない。←学費のみ(国からの援助がない)でまかなっているため、これが精一杯だとか。


2)学校のある地区の治安
治安に不安。20数年前はマフィアのたまり場だったところ。今でも手ぶらで暇を持て余したような人達が道ばたでたむろしていたり。。以前住んでいた地区(都心の閑静な住宅地でH君の職場から歩いて数分)からもバス/電車で30-40分かかる。電車はよく遅れる。