ベイビーシッターさん

悪阻で家事どころかミコの相手もできなくなったため、3月よりベイビーシッターさんに週三回午前中来てもらっている。これまで、どんなに『夫婦だけで出掛けたいとき預かってあげる!』とママ友その他友人にオファーされても、『たまには、ミコ預けてバレエ/オペラでも見に行こうよ』とH君に言われても、「イヤ」とかたくなに拒否していたのだ。

大事なミコを人に預けることに抵抗があった。その人を信用していないというのではなく、母親以上に子供に注意を払う/払える人なんていないと思っていたのだ。人に預けた場合、もし、ドアの間に指を挟んだら。。、ソファーから落ちたら(特に床がマーブルの石のお家)。。、バルコニーから落ちたら。。、目の届かないところで危ないものを口に入れたら。。取り返しがつかない!預かると言ってくれる人も、よくそんなオファーをできるものだ。私なんて、責任が大きすぎてそんなこと人の子に対してできないのに、と思っていた。

ところが、ミコが一歳を過ぎて、何でも口に入れる時期が終わり、歩けるようになり、ちょっとよろけても持ち直すバランス感覚、観察力(見たこと無い物に対して、危ないものかどうか見極める)が出てきて、そしてなによりも言葉でコミュニケーションが取れるようになってくるにつれて、私の心配度数は下がってきた。そうなってくると、それまでとは別の考えがでてきた。私一人の人間(週末と夕方はH君もだけれど)がミコに与えられるものは限られている。教育的な意味でベイビーシッターさんに定期的に面倒を見てもらうのはミコにとってよいかもしれない。私も自由時間が持てるし。

なんて思い始めて、でも実行できないままに何ヶ月か経過したころに悪阻がやってきた。とにかく気持ち悪くて食べられず、頑張って食べたものもその直後にほぼ必ず吐いていたため、三週間で6キロ落とし、ほぼ一日寝たきり生活に入った。最初の数週間は、H君が朝食をミコに用意して食べさせた後出勤、お昼に一時帰宅してミコにご飯を食べさせ、夕方は食事、お風呂、お散歩と、家事とミコの世話にフル活動していたのだが、彼もスーパーマンではない。数週間で家の中は荒れ、仕事にも支障がでてきて、生活が回らなくなってきた。

ということで、必要に駆られてベイビーシッターさんにお願いすることになった。いざというときにお願いしたいベイビーシッターさんはすでに一年以上前から決まっていた。ミコが4ヶ月の時から知っていて、ミコのことも可愛がってくれているフィリピン人のNシー。Nシーは徒歩数分のところにあるお家でフルタイムのベイビーシッター兼お手伝いさんをしている。数いるベイビーシッターの中で、彼女という人間性、子供に対して持っている天性の愛情、そして接し方が私の希望通り。彼女が面倒を見ている子(4歳の女の子)もご両親もプレイグループ仲間で知りあい。Nシーの意向を聞くと、「もちろんミコの面倒を見たい!」との快い返事だったので、メインの雇用主である女の子のママにも了解を取って、Nシーが空いている日にミコの公園&食事のヘルプに来てもらうことになった。