外国語を認識


ミコにとっての母国語は、彼女と一番長く一緒に過ごす私が話す日本語。現在、彼女が日本語以外に日常的に接している言語はイタリア語と英語。日課の散歩で、メルカートのおばちゃんや道行く赤ちゃん好きイタリア人に話しかけられたり、大家さんやお世話になっている上の階のご夫婦もイタリア語。週に一回のプレイグループとH君の職場の人とは英語。彼女はまだはっきりと意味ある言葉を発しないが、日本語とそれ以外の言語の違いは認識している。

いつ頃からだろう?生後六ヶ月頃から、なんとなく外国語を認識しているような様子を見せていたミコ。プレイグループでママと英語でおしゃべりする私をじいっと見つめる視線に、「日本語じゃないことが分かるのかな?」と思ったこともあったが確かでは無かった。家でも英語の歌をうたったり、たまに英語で電話したりしているのですでに聞き慣れてしまっているのかもしれない。イタリア語も生まれた時から聞いている音だし。Newsweekには「10ヶ月頃までには母国語と外国語を識別できる」と書いてあったけれど、どうなのかな?!

なんてこの数ヶ月思っていたが、先日のドイツ旅行でミコ(9ヶ月半)が日本語とそれ以外の言語を識別していることが確認できた。滞在先アパートの大家さんとドイツ語をしゃべっている私を見た時のミコの表情が明らかに違ったのだ。目をまんまるに見開いて、私をじっと見つめて、考えるような表情を見せた後、「あなた(マミーナ)、なに言っているの?!」という顔をしたのだ。他の人には分からないかもしれないが、親には分かる。

あ、この子、外国語だって分かるんだ!と確信した瞬間だった。