イタリアの育児事情

イタリア人はほとんどが共働き。非イタリア人と結婚していたりすると、妻が専業主婦をしている家庭もあるが、イタリア人カップル同士でどちらかが働いていないというケースは見渡す限りゼロ。経済的に厳しいというのがその主な理由(イタリアの中流階級は共働きが基本の家計)。ゆとりのある家庭は、そしてこの部類の女性はほとんど教育水準が高い人達なのだが、結婚や出産を期に家庭に入るということをしない。大体が産後3〜6ヶ月の間に社会復帰している。ちなみにイタリアの出生率は日本並みに低い。

では、イタリア人女性が子供を産むと誰がその子の面倒をみるのか?自分の親に頼める人は親(子供のおじいちゃんおばあちゃん)に、頼めない人は自宅でベイビーシッターに預けるか保育園に入れている。保育園は、公立は無料で、所得の低い家庭から優先的に入れることになっている。私立だと一ヶ月500ユーロ(7万円弱、現在一ユーロ=135円)前後。ベイビーシッター(フィリピン人、ルーマニア人、ペルー人など、ほとんどが非イタリア人)に頼む費用とさほど変わらないとママ友は嘆く。私の日本人的感覚では、保育園が高くて、ベイビーシッターさんが安過ぎるのだが。。中流以上の家庭は通いのお手伝いさん(非イタリア人)を雇う風習がある国ゆえの感覚なのだろう。

幼児向けの公園に行って出会うのは、乳幼児+おじいちゃん/おばあちゃん、もしくは乳幼児+ベイビーシッターさんの組み合わせがほとんど。そしてたまに、ママと来てる子がいる!と思ってみて見ると、やはり外国人(非イタリア人)。私はよく、「あなたは働いていないのか?!」と聞かれる。一歳を過ぎた子供を母親が面倒を見ているのが珍しいのだ。

比較的余裕のある家庭は、二歳まで平日フルタイムのベイビーシッターさんに頼むが、二歳を区切りに保育園に入れる。もう二歳にもなれば保育園に行かなければ!という発想があるのだ。ミコの一歳九ヶ月という年齢を言う度に「保育園へは入れないのか?!」と何度聞かれたことか。